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自然がうみだす奇跡の味わい!アイスワインとは?

ぶどうの甘みを凝縮したスイーツのような味わいで、デザートワインとも呼ばれている甘口のワインがあります。貴腐ワインと並んで人気のある、アイスワインをご紹介します。

アイスワインとはどんなワイン?

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アイスワインは、その名の通りアイスとなったぶどうから作られるワインです。偶然の産物として凍ったぶどうから作られたアイスワインは、原材料の点からも醸造方法の点からも、非常に希少なワインです。

アイスワインの誕生

アイスワインが生まれたのは、南ドイツのフランコニア。バイエルン州の北部に位置するフランコニアには、数多くのワイナリーがあり、辛口のフランケンワインで有名な地方です。毎年春に行われるワインフェスティバルには、100種類以上のフランケンワインが出品されるほど、豊富な種類を誇ります。
そんなフランコニアですが、200年ほど遡った1794年のことです。秋口から厳しい寒波に襲われました。熟したワイン用のぶどうは、霜に覆われ収穫する前に凍ってしまいました。処分するしかないと思われた凍ったぶどうを使ってワインを作ったら、濃厚で甘みの強い美味しいワインができたのです。アイスワインは、自然の気まぐれを活かした偶然の産物だったのでした。

冬に作られるアイスワイン

アイスワインはその誕生の経緯からも分かるように、完熟してから凍ったぶどうが原材料となります。通常秋口に瑞々しいぶどうを収穫して絞り、ワインを醸造しますが、アイスワインは真冬に、氷点下で凍ったぶどうを使います。産地であるドイツやカナダでは、一定の気温が何日か続いてから収穫するという規定があり、毎年12月から2月頃に収穫されます。秋に完熟したぶどうが、木になったまま凍ったり溶けたりを繰り返すと、水分が次第に減る一方で、ぶどうの味わいは凝縮されていきます。
果糖と水分では氷点が異なっているため、収穫後すぐに絞るとぶどうの水分は凍っているので液体になりませんが、果糖は凍っていないので液体となって集めることができます。その果糖水を醸造させると、アイスワインになります。

アイスワインの生産地は?!

アイスワインの生産には、原材料となるぶどうの栽培に適した気候が絶対条件となります。冬にマイナス8度以下になる寒さと同時に、秋口にぶどうが完熟する暑さと日照が必要なのです。また、アイスワインは国際登録商標となっているので、ドイツ、オーストリア、カナダの三国で作られ、規格に合ったもののみがアイスワインを名乗ることが許されています。
ワインの生産国は、品質を安定させるために厳しい品質基準を設けています。アイスワインも例外ではありません。例えば、アイスワイン用のぶどうの収穫に関して、カナダではマイナス8℃、ドイツではマイナス7℃が、3日以上続いてからでないと収穫できないと規定されています。ぶどうが完熟して凍っても、マイナス6℃では収穫できません。

希少なアイスワイン

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一房一房手作業で収穫しなくてはならないこと、凝縮されているだけに通常のぶどうからとれる果汁の1割ほどにしかならないという原材料となる果汁の少なさなど、アイスワイン生産には困難な要因がたくさんあります。そのため大量生産できず、希少なワインとなっています。
厳しい規格を満たさなくてはなりませんが、生産者努力で何とかなるものではない自然条件に大きく左右される部分があります。暖冬になるとアイスワインの規格に合わず、春からずっと育ててきたぶどうを収穫してアイスワインを醸造することもできなくなります。地球温暖化が続くとアイスワインが飲めなくなる?!なんていう心配も他人事ではありません。

アイスワインの種類

アイスワインには、通常白ワインに使われるぶどうを使います。よく使われているのはリースリング、ピノブランといった品種です。赤ワインには独特の渋みがありますが、その渋みがアイスワインの甘みとマッチしないという考えから、赤ワインに使われるぶどうはあまり使用されてきませんでした。最近になって、ピノワールなどの赤ワインに使われるぶどうから、鮮やかな赤色をした「赤のアイスワイン」が製造され始めています。白のアイスワインですら希少な中、美味しい「赤のアイスワイン」はさらに稀な存在です。

アイスワインを手に入れる方法

アイスワインは、その生産方法ゆえに大量生産ができず、安定供給も見込めないために、基本的に生産地に近いところで消費されています。あまり市場に出回ることがないという面からも希少なワインとなっています。
そんなアイスワインを手に入れるための方法はいくつかあります。

▪生産者や生産者に近い業者がインターネットを通して直販しているサイトから購入。
▪アマゾンやピントル、その他酒類販売業者のサイト
▪生産国であるドイツ、オーストリア、カナダのワインフェアなどで出品されているものを購入

アイスワインの飲み方

アイスワインの飲み頃は10年ほどたったものといわれています。おいしいアイスワインを手に入れたら飲み方にも気を付けて、最高の味を味わいたいものです。
アイスワインだけに、よく冷やしたものをワイングラスに少量注ぎます。アイスワインは、赤でなければとろっとした黄金色に輝いています。少量にするとグラスの上部に香りが上がりやすく、香りを堪能しやすくなります。まず香りを楽しんでから、砂糖とは違う自然の濃厚な甘みを味わいましょう。

アイスワインのまとめ

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アイスワインは、自然が与えてくれた極上の宝石のようなワインです。フルーティーな酸味と濃厚な甘みは、他のものでは味わえません。ワインの渋みが苦手という人でも大好きになること請け合い!ですが、なかなか手に入らない希少さの面でも宝石と似ています。

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