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大人のお酒ブランデーとバーボン、その違いを知る
何気なく飲んでいる「ブランデー」と「バーボン」。皆さんはその違いがわかりますか?
「味が違うのは分かるけど、その他は何が違うの?」と言う方も多いと思います。両方とも洋酒ですし、色も同じような色なので、確かに違いは分かりにくいですよね。
ブランデーもバーボンも大まかに言えば同じ蒸留酒というカテゴリーに入ります。しかし、大きな違いは材料にあります。
ブランデーは主にぶどうなどの果実を原料にしていますが、バーボンの主原料はトウモロコシです。ブランデーとは果実を主原料にした蒸留酒、一方バーボンはウイスキーの一種なので、穀物を主原料にした蒸留酒なのです。今回はブランデーとバーボンの違いについてお話します。
ブランデーとバーボンの違い
同じ蒸留酒というカテゴリーですが、両者は独自の歴史をたどって来ました。その歴史、原料、製法を見ていきましょう。
歴史
・ブランデー
古い文献では13世紀頃のスペインでは、すでにワインを蒸留した飲み物があったと記されています。普及し始めたのは16世紀くらいからと言われ、ヨーロッパ大陸で貿易していたワインが輸送に耐えられず劣化してしまったことから、蒸留して品質の安定を図りました。これがブランデーとして普及していったのです。
当時ワインの生産地であったフランスのコニャック地方、アルマニャック地方は現在でもブランデーの銘醸地として知られています。
・バーボン
ウイスキーは15世紀頃から薬として飲用されていたといいます。その後アイルランド地方、スコットランド地方を中心にヨーロッパに浸透していきました。ウイスキーはイギリスの植民地であったアメリカでも普及していきます。
1789年、独立直後のアメリカのケンタッキー州でエライジャ・クレイヴ牧師がバーボンの原形をつくります。同州のバーボン郡でできたことからバーボンと呼ばれ、アメリカ全土に広まっていきます。
原料
・ブランデー
ブランデーの原料は果実です。主にぶどうが使用され、コニャック、アルマニャックといったブランデーが製造されます。ぶどうのほか、りんごではカルヴァドス、さくらんぼではキルシュヴァッサーなどのブランデーもあります。
・バーボン
主原料はトウモロコシです。アメリカ政府が定義するバーボンの基準に合致するには、51%以上のトウモロコシを使用する必要があります。そのほかの材料は小麦、ライ麦、大麦など様々です。
トウモロコシの比率が80%以上になると、コーンウイスキーと呼ばれます。
製造方法
・ブランデー
まず、ぶどうを収穫し、ぶどうの糖分により醸造します。
つまりブランデーつくりの最初は簡単にいうと、ワインをつくることになります。ワインができたら、蒸留をしてアルコール分を凝縮させていきます。その時点では風味も薄くアルコール度数の高い原酒なのですが、その後重要な工程である熟成に入ります。オーク材の樽を使用して2年以上カーヴの中で熟成させていきます。名門メーカーでは100年以上熟成された樽もあり、この熟成年数によってブランデーの等級も変わってくるのです。
・バーボン
原料の穀物には発酵できる糖分が含まれていません。そこで、麦芽を加えて糖化し、酵母を加えてアルコール発酵をさせていきます。これはビールのつくり方に非常によく似ています。その後は蒸留しブランデーと同じく熟成の工程に入ります。
バーボンの場合、この熟成樽が特徴的で内側を焦がしたオーク材の樽を使用します。樽は必ず新品で内側を焦がす作業をします。この焦げた成分がバーボンに移り、独特の風味を醸し出しているのです。
熟成期間の下限はありませんが、4年未満の熟成の場合はラベルに表示する義務があります。
ブランデーとバーボン初心者にもおすすめの飲み方
こちらではブランデーもバーボンも初心者と言う方方にもおすすめできる、おいしい飲み方をご紹介します。
ブランデーの飲み方
ブランデーの醍醐味は香りを楽しむことにあります。まずはグラスにブランデーを注いでストレートで飲んでみてください。
ぶどうのフルーティな香りと熟成されたことによる複雑で華やかな香りが広がります。甘さやスパイシーな味わいもあり、ブランデーの奥深さが味わえます。
ストレートは少しキツイという方はオンザロックや水割りでもブランデーの香りは楽しめます。また、ブランデーベースのカクテルも多くありますので、ぜひ試してみてください。
バーボンの飲み方
バーボンはウイスキーの中でも個性的な味わいです。野趣溢れる無骨なイメージもあります。ですから、飲み方も様々で、ストレートでパンチの効いた味を楽しんだり、オンザロックで少しずつ氷を溶かしながら飲むのも飲みやすいです。
最近ではソーダ割りも流行しているようで、その中にミントを入れたり、レモンを入れたり、自由に楽しめることがバーボンの魅力でもあります。
まとめ
ブランデーとバーボンは共に蒸留酒です。しかし、原料や製造方法は違って、その違いがそれぞれの味わいの違いになっています。どちらがおいしいとはいえませんし、個人の好みもあるでしょう。
飲み方も含めてそれぞれのシーンに合ったお酒を選んで、楽しみながら飲みましょう!
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