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今更聞けない!?貴腐ワインとはどんなワイン??
普段から毎日お酒を飲んでいる人や、好きだけど週末にしか飲まない人など、お酒には、その人によって様々な楽しみ方や好きなお酒の種類がありますよね。
その中でもワインは種類が多く、どれを飲んだら良いかわからないと思っている方もいるのではないでしょうか。今回はワインの中でも、スイーツのようにフルーティーで甘美な『貴腐ワイン』をご紹介させていただきます。
貴腐ワインとは
見た目が腐敗しているのではないかと思われるようなぶどうから造られるワインで、非常に糖度が高く、芳香と風味が高い最高級の甘口ワインです。希少性も高いので『ワインの帝王・帝王のワイン』と呼ばれています。
他のワインにはない味わいなので贅沢なスイーツのようなポジションにあるワインです。デザートワインの分類としては同じになるアイスワインよりは酸味が少なめで、濃厚な味わいになります。
ぶどうから追う、甘みの秘密
ワインを製造するぶどうに、ボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)というカビの一種の菌を繁殖させ果皮を侵食し、ぶどうから水分を無くします。
その結果、果汁が凝縮し非常に糖度の高い干しぶどうのようなものが出来あがります。貴腐ワインは、そんなぶどうからワインを製造するため、甘くて美味しいワインが完成します。
この貴腐菌はぶどう以外にも付着する可能性があり、果物や花、野菜にも感染しまたたくまに広がりカビを繁殖させ腐らせてしまいます。しかしぶどう単体に付着した場合のみプラス方向に働き、貴腐ワインが出来るというわけです。そしてこの菌の作用により『貴腐香』という独特な香りが誕生します。
貴腐ワイン誕生のお話
貴腐ワインは偶然誕生したワインともいえます。1650年にハンガリーのトカイ地方はオスマン帝国に侵略されます、そのためぶどうの収穫が遅れてしまったことがありました。そのぶどうからワインを製造したところ、重厚で甘みの強い貴腐ワインが誕生しました。
たまたま遅れた収穫と、見た目は腐っているけれどそこからワインを製造した人から出来た偶然の産物、という面白いストーリーを持っています。
ハンガリーで貴腐ワイン誕生から数十年後には日本でも同じことが起こりました。場所はサントリー登美の丘ワイナリーです。その年の収穫時期に予想以上の雨が降り、思うようにぶどうが育ちませんでした。予定より収穫数が圧倒的に少なく愕然としていたスタッフ達でしたが、翌年は少しでも無駄の無いようにぶどうに傘をつけました。管理の強化です。
管理が強化された1975年には、ぶどう達はぐんぐん育ち糖度も勢いよく上がっていきました。そんな環境の中で褐色化したぶどうがあり、このぶどうを発見した所長の大井はそれを試食、そのぶどうには独特の甘味と風味がありました。
ここから貴腐ワインの製造をスタートしたスタッフ達は試行錯誤を繰り返し、3年後の1978年に貴腐ワイン『登美 ノーブルドール 1975』を発売、国内だけでなく海外でも話題になり即完売しました。このように誕生工程は違えど、日本でも偶然に貴腐ワインが誕生したのです。
世界3大貴腐ワイン紹介
そんな貴腐ワインですが、世界では世界3大貴腐ワインと呼ばれるものがありますので、ご紹介します。
ソーテルヌ(フランス)
貴腐ワインの中でも希少価値が高く、世界最高峰の貴腐ワインになります。希少価値が高い理由は、一本のぶどうの木からボトル一本ほどしか作れないそうで、生産量が圧倒的に少ないためです。
また腐敗したぶどうをピンセットで一粒ずつ収穫するという丁寧さで、相当な手間をかけて製造されています。他の貴腐ワインよりは糖度が控えめで合わせられる料理の幅が広いのが特徴です。古いほど風味が複雑になり、言葉にはなんとも表せないような贅沢な味わいになります。
トカイ(ハンガリー)
糖度ではこのトカイが一番。その甘さからデザートとして楽しまれています。糖度が高く発酵までに時間がかかってしまう苦労もあります。アルコールも5%ほどですので、デザートワインとしてはちょうどいいものになります。歴史はそんなに長くなく、状態の良いものが出回るようになってからまだ間もないので、今後より一層注目されるワインといえます。
トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ(ドイツ)
ドイツ産の貴腐ワインは蔵出し価格が世界で最も高いです。そしてこのワインは毎年収穫されるわけではないため、蔵出し価格で10万円を超えることも珍しくありません。糖度が高いため熟成がなかなか進まないことから、100年もののワインとなると1000万円程の値段がつくというから驚きです。
糖度も高く、一杯のワインでコンビニのアイス1カップよりカロリーが高いため、楽しむ時には量の調整が必要です。
まとめ
希少価値が高く、値段も高価なワインですが、ワイン初心者から楽しめるワインです。色々な偶然から誕生したワインですが、作られるべくして作られた、何か特別なものを感じます。若いものですと値段もそんなに張らないので気になった方はこの機会に試してみてはいかがでしょうか。
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