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イチローズ・モルト ウイスキーは世界に誇るシングルモルト
日本のウイスキーは世界の5大ウイスキーに数えられるほど人気が高く、ジャパニーズウイスキーと呼ばれ世界中から支持を集めていることをご存知でしょうか。それはひとえに、サントリーやニッカなど日本の大手酒造メーカーによるこれまでの成果が大いに寄与しているからかもしれません。
しかし、近年、先進的な取り組みで世界から注目を集めている日本の酒造メーカーがあります。それは「イチローズ・モルト ウイスキー」という主力ブランドを持つ「ベンチャーウイスキー」という会社です。そこで、この酒造メーカーが、なぜいま世界中から注目されているのか、その秘密について解説します。
「ベンチャーウイスキー」の成り立ち
「ベンチャーウイスキー」が創業されたのは、2004年の9月で創業者は肥土伊知郎(あくといちろう)氏です。肥土氏の父親が経営していた東亜酒造(埼玉県羽生市)が、関西の酒造メーカーの傘下に入ることになり、東亜酒造がそれまで行っていたウイスキー事業から撤退することになったのがきっかけでした。
東亜酒造には、「熟成された約4000樽の原酒」がありましたが、ウイスキー事業からの撤退に伴ってこの原酒を廃棄せざるを得ない状況になりました。そこで、この原酒をもとに肥土氏が立ち上げたウイスキー販売会社がベンチャーウイスキーです。
大手の酒造メーカーに伍して渡り合える秘密
ウイスキー造りの経験が浅い肥土氏は、ウイスキーの本場であるスコットランドを視察し自社での蒸留所立ち上げの構想を練りました。というのも、ウイスキーの味はポッドスチルと呼ばれる蒸留器の形状のちょっとした違いにより変わってしまうため、最終的に自社独自のシングルモルトウイスキーを造るためには、どうしても自前の蒸留所を立ち上げる必要があったからです。
結局、ポッドスチル(蒸留器)はスコットランドのメーカーから取り寄せました。また、ウイスキーの味の決め手になる発酵槽の材料にはこだわって、「ミズナラ」という古来から北海道に自生している木材で樽を作り、自社製のシングルモルトを貯蔵する独自のスタイルを作り上げて行きました。このようにして、ベンチャーウイスキー社は、2007年には蒸留所を埼玉県秩父市に設立しました。
シングルモルトとは、単一の蒸留所によって大麦の麦芽(モルト)のみを使用した原酒だけで造られたウイスキーのことです。使われる大麦麦芽や仕込み水、蒸留所が立地している環境などがウイスキーの味の個性となって表われるため、他社にまねのできない独自性をウイスキーに持たせることができます。だからこそ、ベンチャーウイスキーはシングルモルトであることにこだわりました。
そして、恵まれた秩父の自然風土を活かした独自製法によって大手の酒造メーカーにも引けを取らない最高級ウイスキーの醸造に成功し、いま、世界的な注目を集めています。
「イチローズ・モルト」は愛好家の垂涎の的
ベンチャーウイスキーの主力ブランドである「イチローズ・モルト」は、いま、世界中のウイスキー愛好家にとって、とても貴重なものになっているようです。その魅力の秘密は、なんといってもイチローズ・モルトがシングルモルトである点にあります。秩父の自然風土に囲まれた場所に蒸留所は立地され、そのなかでイチローズ・モルトは独自の個性を付与されました。
そして、イチローズ・モルトは、国産ウイスキーの中でも希少性の高い個性的な国産のシングルモルトウイスキーとしての地位を獲得しました。また、北米や欧州を中心に評価が高く、その味は上質でまろやか、個性が豊かな「ジャパニーズ・シングルモルトウイスキー」と称されるようになったと言われています。
イギリスのウイスキー専門雑誌「ウイスキー・マガジン」主催で、2007年からイギリスで開催されるようになった「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」というウイスキーの品評会があります。イチローズ・モルトは、2008年のWWAでジャパニーズシングルモルト部門で3つの熟成年数のうち2部門を制覇しました。これは、2007年に蒸留所を立ち上げてわずか1年後の快挙で、イチローズ・モルトが正式に世界で認められた瞬間でした。
ベンチャーウイスキーの商品紹介
ここでは、ベンチャーウイスキーのイチローズモルトシリーズの商品をご紹介します。
イチローズ・モルト 秩父ザ・ファースト
ベンチャーウイスキーの秩父蒸留所は2007年に設立されましたが、この「秩父ザ・ファースト」はこの蒸留所のシリーズ最初のシングルモルトウイスキーです。蒸留所の稼働は実際には2008年からということになりますが、それ以降3年の熟成期間を経てリリースされました。
イチローズ・モルト ダブルディスティラリーズ
2009年のワールド・ウイスキーアワード(WWA)で、ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドモルトに選定され世界に認められたウイスキーです。秩父蒸溜所で2008年の2月に稼働したときのモルト原酒と羽生蒸溜所でのシングルモルト原酒をブレンドして造られたウイスキーです。
イチローズ・モルト ザ・ファイナルビンテージ・オブ・羽生
2008年のワールド・ウイスキーアワード(WWA)で、熟成年数が12年以下のクラスでベスト・ジャパニーズ・シングルモルトウイスキーを受賞しました。この原酒は、東亜酒造(埼玉県羽生市)時代の羽生蒸留所で造られたもので、2000年に稼働を停止したこの蒸留所の最後の作品です。
イチローズ・モルト 23年カスクストレングス
2008年のワールド・ウイスキーアワード(WWA)で、熟成年数が21年以上のクラスでベスト・ジャパニーズ・シングルモルトウイスキーを受賞したウイスキーです。
イチローズ・モルト カードジョーカー
東亜酒造(埼玉県羽生市)時代の羽生蒸留所で造られ、熟成されたウイスキー原酒による「カードシリーズ」はラベルの絵柄にトランプのカードをあしらい、ベンチャーウイスキーのイチローズモルトシリーズの中でも特に人気が高いと言われています。「カードジョーカー」は54枚目の最後のボトルになります。
まとめ
イチローズ・モルトという名前から、勝手に「大リーグに行ったイチロー選手にちなんだウイスキーなの?」としない人は勘違いするかもしれません。ですが、世界的に有名な日本のイチローさんと同じ名前が、お酒の業界にもあると同じ日本人として何となくうれしさを感じてしまいます。
また、日本のウイスキーが世界の5大ウイスキーの一つに数えられるようになっていたというのも、嬉しい驚きなのではないでしょうか。そして、世界に認められたイチローズ・モルトですが、ウイスキー党ならぜひ一度は味わってみてほしい逸品です。
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