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イタリアワインの王様と言われるバローロって?

バローロは、「イタリアワインの最高峰」、「イタリアワインの王様」、「王様のワイン」と呼ばれていますが、一体どのようなワインなのでしょうか。

バローロってどんなワイン?

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バローロはD.O.C.G.

イタリアには、1963年に制定された「ワイン法」があり、厳格な規定の元、4つのランクに格付けされています。

・D.O.C.G.(統制保証付き原産地呼称ワイン)
最高ランクの格付け、相応の最も厳しい規定をクリアしたワイン。最低5年以上、D.O.Cのランクに格付けされた品質のもののみが申請できます。

・D.O.C(統制原産地呼称ワイン)
生産地、品種、栽培方法からワインの生産、熟成、出荷までのすべての生産過程に規定があり、必要条件を満たしていることが商工会議所による審査と検査で証明されているものに与えられる格付け。バローロは、1966年にD.O.C.を、1980年にD.O.C.G.の認定を受けています。

バローロの生産地はピエモンテ州のランゲ地方

バローロは、ピエモンテ州のアルバを中心とするランゲ地方でつくられています。ランゲとは、イタリア語で舌を表す言葉です。その名の通り舌を伸ばしたように帯状に延びた丘と渓谷沿いにワイナリーが並んでいます。
バローロと呼ばれるワインを生産しているのは11の村です。地域ごと、生産者ごとに特徴があり、バラエティあふれる味わいも、バローロの人気の元といえます。

バローロはネッピーロ種のぶどうから

バローロは、ネッピーロ種のぶどうからつくられます。ネッピーロは「野獣のようなぶどう」と言われるほどタンニンが濃厚で、渋みも酸味も非常に強い個性的な品種です。そのため、熟成を経ることで味に深みが増すという特徴があり、伝統的な手法でつくられたバローロの飲み頃は、20年から40年ほど熟成させたものと言われています。樽の中で寝かされたバローロは、芳醇な香り、濃赤色でルビーのように輝く赤ワインです。

バローロを育てる土壌はミネラル分豊富

ワインとなるぶどうの生育で、品種と同様に大事なのが土壌です。バローロとなるぶどうが生産されている土壌は、大きく2つに分けられます。

・北西部
ラ・モッラやバローロのエリアで、マンガンやマグネシウムに富んだ石灰質の土壌です。香り高く滑らかな舌触りのワインになります。

・南東部
セッラルンガエリアは鉄分が多い土壌です。重厚なワインで、長い熟成期間に耐えるワインになります。

熟成がバローロの秘密

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バローロの原料となるネッピーロ種のぶどうは、記録に残されている限りでは、13世紀には既にピエモンテ州で栽培されていました。ネッピーロ種のぶどうでつくられるから、バローロなのですが、それだけに、バローロは長い熟成が必要で、保存も難しいワインとされてきました。
近年、土壌や地勢などのテロワールの研究が進み、バローロにも変化が生じています。果実の風味が感じられる、繊細な香りと濃厚な旨味をもち、かつ、熟成期間も短めな、「モダンバローロ」もつくられるようになっています。

製法によるバローロの特徴

伝統的な製法で醸造されているバローロは、タンニンの渋みや酸味がしっかりしていて、熟成期間が長めとなっています。
モダンバローロは、ぶどうの果実の風味が豊かで、比較的短い熟成期間でもおいしく味わえます。熟成期間が短くて済むので、お手頃な価格で楽しめるものが多いのも嬉しいところです。

ワイナリーごとに異なるバローロが楽しめる?!

ワイナリーによって、テロワールが異なるだけでなく、製法も異なっているため、バローロといっても、ワイナリーごとに、味わいも香りも大きく異なってきます。

・プルノット
1923年に、アルフレッド・プルノット氏がランゲ・ワイン協同組合を買い取って始めたワイナリー、区画ごとのテロワールの個性を活かしたワイン造りという「クリュ」の概念を最初に導入し、バローロの品質を向上させ、世界的に有名なワインとなるきっかけをつくった老舗ワイナリーです。バラやスミレのアロマに、鮮烈な酸味、しっかりとしたブーケのエレガントさが特徴的です。

・フォンタナフレッダ
17世紀創業のミラフィオーレに始まり、19世紀にはイタリア国王の息子であったミラフィオーレ伯爵によって運営された、バローロを世界に知らしめたブランド。伝統的な製法のブランドリーダー的な存在です。

・ボルゴーニョ
1761年創業、バローロの作り手の中でも最も由緒あるワイナリーの一つ。伝統的な低温長時間発酵、大樽での醸造にこだわり、バローロ本来の味わいを発信し続けています。1970年代のボルゴーニョも市場には出回っているので、最近のボルゴーニョと比べてみることも可能です。

・ラ・スピネッタ
2000年に初リリースながら、超一流のモダンバローロを生み出していると評判を得ているワイナリー。ワインの元となるぶどう栽培にこだわり、畑仕事に従業員の多くが従事しています。

イタリアワインの王様バローロのまとめ

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バローロは、酸味と渋みの強いネッピーロ種のぶどうでつくられるしっかりしたブーケの赤ワインです。お料理と合わせるなら、相応のしっかりした味付けのお肉料理が合います。熟成の長いものなら、ジビエなどもおすすめです。
製法、テロワールによって様々なバローロがあるので、きっとお気に入りの味わい、香りのバローロが見つかると思います。

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